2015年6月4日、下野新聞から、転載します。
http://www.shimotsuke.co.jp/category/life/entertainment/books/news/20150604/1980400

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【宇都宮】馬場町、二荒山神社参道石段下に店を構えていた絵はがき店「星野屋商店」店主、柏田長七(かしわだちょうしち)が1935(昭和10)年に出版した「国立公園 日光の展望」を、ひ孫で建築士の柏田健介(かしわだけんすけ)さん(48)=富士見が丘3丁目=が復刻した。絵はがきの原画となった日光の社寺や自然の写真などを掲載した初版本をはじめ、膨大な絵はがき類は45年7月の宇都宮大空襲で、店舗とともに焼失したが、数年前にインターネットで初版本を入手できたため、復刻版発行に踏み切った。

長七(1885?1940年)は和歌山県生まれ。横浜の絵はがき店「星野屋」で修業。外国人が好んだ江の島、鎌倉、箱根など湘南地方の風景絵はがきの製作を手掛けていた。その後のれん分けし、宇都宮市で星野屋商店を開業した。

同店は、撮影から封筒の意匠、印刷、販売まで一貫して行い、県内全域に販路を拡大。ホテルの宣伝用絵はがきや、宇都宮を本拠とした陸軍第14師団の記念絵はがきも手掛けた。

同書は、34年に日光が国立公園に指定されたことを記念して出版。はしがきはじめ、目次や東照宮、杉並木などの紹介文すべてが、最初に英語表記していることから、外国人向けに出版したとみられる。

B5判、104ページで1千部作製。2千円(税別)。(問)随想舎028・616・6605。