2016年4月8日、下野新聞から、転載します。
http://www.shimotsuke.co.jp/news/tochigi/region/news/20160408/2289812

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【宇都宮】砥上町のしらゆり幼児園園長の森島允子(もりしまよしこ)さん(78)はこのほど、自伝的な絵本「私の宝物」と「おばあちゃんのお手伝い」(ともに随想舎)を出版した。絵も自ら描いた森島さんは「戦後70年という平和な日々に感謝し、あまり困難な時代にならないように心から祈りたい」と話している。

「私の宝物」は、1945年8月15日、旧満州(中国東北部)で玉音放送を聞いた場面から始まる。帰国準備をする両親は、お手伝いさんに私財を全て譲り渡したが、ひな人形やこいのぼりは「子どもたちのために買ったものだから、これだけは他人にあげたくない」と燃やす場面を淡々と描いている。

母親がリュックに入れた大切な着物を、自分の宝物である折り紙や千代紙などと入れ替えた主人公。「姉妹で遊ぶときに大切に使って楽しんでいた」からだと理由を述べ、「後で私は、母がどんなに悲しんだろうと思うと、淋(さび)しくなってしまいます」と母親の心中を察している。

「おばあちゃんのお手伝い」は、森島さんの旧満州での体験で、弟をおんぶして散歩している時、アヒルに追いかけられる小さな冒険談だ。最後は、主人公が転んで弟が泣きだし、アヒルが離れていくというストーリー。

2冊ともにB5判横判、1千円(税別)。(問)随想舎028・616・6605。