「下野新聞SOON」から、転載します。

下野新聞2014年1月29日 朝刊

生井慶子さん

生井慶子さん

【益子】上大羽の陶芸家、生井慶子さん(79)は、生涯の師と仰ぐ陶芸家の福原達朗ふくわらたつろう(1905?74年)の人生を点描した「月江窯の炎 福原達朗先生のこと」を自費出版した。月江窯は福原の窯で、江戸時代の芸術家、尾形乾山おがたけんざんの作品に触れてから作風が変わったことなどが描かれている。生井さんは「高潔な生き方をした陶芸家がいたことを忘れてほしくないとの思いから出版を決意した」と話している。

茂木町生まれの生井さんは烏山女子高を卒業後、長い闘病生活の中で不滅なるもの、永遠なるものへのあこがれから焼き物に心ひかれ、陶工になろうと決意した。佐久山城主福原氏の末裔まつえいで、画家から陶芸家に転身した福原に61年に師事。

翌62年、益子の塚本製陶所の研修生になり、79年に現在の上大羽に登り窯を築き独立した。技術的部分の多くは益子の職人から学んだが、福原の芸術家としての資質と人間性にひかれ、福原宅を時々訪ねていた。

月江窯の炎は四六判で117ページ。1500円(税別)。

問い合わせは、随想舎電話028・616・6605。