2018年8月25日、東京新聞紙上にて、
「丸山瓦全 とちぎの知の巨人」の著者、竹沢謙さんが、紹介されました。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tochigi/list/201808/CK2018082502000157.html

〔引用〕
◆県考古学会顧問・竹沢謙さん
著名な考古学者、民俗学者と幅広いネットワークを築き、県内を中心に文化財保護などに取り組んだ足利市出身の丸山瓦全(がぜん)(1874~1951年)の評伝が出版された。県考古学会顧問の竹沢謙さん(77)=鹿沼市=が著した「丸山瓦全 とちぎの知の巨人」(随想舎)。瓦全は、国史跡足利学校の保全などの功績で知られるが、1冊の本にまとまるのは初めてという。 (原田拓哉)

独学で考古学や歴史を学んでいた瓦全は、限界を感じ、考古学会(現日本考古学会)に入り、考古学者高橋健自、民俗学者柳田国男らと交流を深めた。中央の専門家らの情報を地元に提供するため、「足利考古会」も設立した。

瓦全の名を有名にしたのは、木造エラスムス立像(国重要文化財)の国外への流出問題。オランダの神学者をかたどった立像は、一六〇〇年に大分に漂着したオランダ船に飾られていたが、一九一九年、瓦全が佐野市内の寺に保管されているのを発見した。本国オランダが譲渡を迫ったが、県などに陳情、流出を防いだ。

足利学校の保全では、隣接地での小学校の整備に伴い、土塁、堀などの取り壊しが計画されたが、現状保存を訴え続けた。

国史跡の佐貫石仏(塩谷町)を発見する功績も残した。論文も数多く残したが、人脈を活用したコーディネーター的な役割を果たすことが多かったという。

文化財保護に情熱を傾けたことで、一九四九年、第一回の県文化功労者表彰を受けた。

著書では、こうした業績や生涯に、幼少期▽学問を志した時代▽中央で築いたネットワーク▽文化財保護への尽力-など八章、三百五十六ページで迫った。

足利市生まれの竹沢さんは、県立高校で日本史の教諭として長く勤務。県文化財保護審議会委員や足利市文化財専門委員会委員なども歴任した。評伝は遺族らが保管していた資料などをもとに、十年がかりでまとめた。

竹沢さんは「足利学校の保護活動など、地元足利でも知らない人が多い。多くの門下生を育成したことも瓦全の功績の一つ」と話す。三千円(税別)。県内の主要書店で扱っている。